過去の研究会

第1回 シンポジウム (終了しました)


2014年度シンポジウム
『近代日本におけるフランス象徴主義ー受容・模倣・創造ー』

 

日時:2015年3月14日(土)14:00-18:10、3月15日(日)10:00−17:10
場所:学習院大学北二号館(文学部研究棟)
主催:科学研究費(基盤研究C)「近代日本におけるフランス象徴主義受容に関する総合的研究」
共催:学習院大学文学部フランス語圏文化学科


◆第1日目:3月14日(土曜)、学習院大学北二号館5570号室(仏文学専攻院生室)

<午後>[開会1400]
主旨説明  14001420 … 坂巻康司(東北大学)



セッションI:明治大正期における受容 [14201550](司会:森本淳生)
1.「蒲原有明におけるフランス象徴詩の受容
   ――『有明集』「豹の血」を視点として」… 渋谷裕紀(新潟大学)

2.「野口米次郎における象徴主義受容」… 堀まどか(嶺南大学校)
3.「象徴の森の中の詩人大使――ポール・クローデルの日本経験」… 大出 敦(慶應義塾大学)
討議1(20分)




セッションII:マチネポエティクの時代 [16201750](司会:寺本成彦)
1.「中村真一郎におけるネルヴァル」… 田口亜紀(共立女子大学)
2.「福永武彦におけるボードレール――「規範」としてのフランス詩」… 西岡亜紀(東京経済大学)
3.「加藤周一とヴァレリー――知性の仕事としての象徴主義」… 岩津 航(金沢大学)
討議2(20分)


                               

[18:10終了]

 

◆第2日目:3月15日(日曜)、学習院大学北二号館10階大会議室

 

<午前>

特別講演I [10001100]
「堀口九萬一と大學、二人のフランス詩翻訳」…柏倉康夫(放送大学名誉教授)

 

セッションIII:模倣?それとも創造?――ボードレールの場合 [11101210](司会:岩津 航)
1.「萩原朔太郎とボードレール――感覚と声の詩学」… 坂巻康司(東北大学)
2.「梶井基次郎におけるボードレール」… 釣  馨(神戸大学)
討議3(20分)




[昼食休憩]

 

<午後>
特別講演II [14001500]
「ランボー受容史――中原中也から私の詩作まで」… 野村喜和夫(詩人)


 
セッションIV:象徴主義の超克? [15101640](司会:坂巻康司)
1.「〈球体〉脱出のもうひとつの道――小林秀雄における象徴主義の超克」… 森本淳生(一橋大学)
2.「新しき詩作――田邊元とマラルメ」… 立花 史(早稲田大学)
3.「寺山修司におけるロートレアモン」… 寺本成彦(東北大学) 
討議4(20分)


                               

[17:40終了]
 


 
第7回 研究会 (終了しました)


 2014年度 第1回研究会(非公開)
  日 時: 2014年12月5日(金) 15:30〜17:30
 場 所: 東北大学国際文化研究科407室 
 発表者: 
 1.本多遥(東北大学大学院文学研究科博士後期課程)
 2.高橋梓(東北大学国際文化研究科専門研究員)



 
第6回 研究会 (終了しました)


 
2013年度 第1回研究会
 日 時: 2013年6月15日(土) 14:00〜17:30
 場 所: 学習院大学中央教育研究棟6階コミュニケーションルーム 
 テーマ: 「記号の手前に/イマージュの彼方に―「象徴主義」とベルクソンとの交錯をめぐって」
 発表者: 杉山直樹(学習院大学文学部教授)
 参加者: 8名

<研究会概要>
 2013年度の第1回研究会は学習院大学文学部の杉山直樹先生をお招きし、近代日本文壇におけるベルクソン受容と象徴主義受容の関係について語っていただい た。杉山先生はベルクソンを中心とする20世紀フランス哲学の専門家として、主著であられる『ベルクソン 聴診する経験論』(創文社、2005年)をはじ め、この分野で数々の重要な業績を上げておられる方である。今回の発表で、先生はまず内藤濯の論文「ベルクソンと近代詩」(1912)を取り上げ、そこに見られる ベルクソン読解を典型的な「大正生命主義」に回収される誤読とみる。続いて、このような誤読が起きた原因を、フランス象徴主義詩人における屈折したベルク ソン受容(タンクレッド・ド・ヴィザン(1878−1945)を中心とする)と、それをさらに日本に受容したことによって生じた「二重の屈折」に求めて行こうとさ れる。2時間に亘って続いた精緻なご講演の中で、ベルクソンの思想とフランス象徴主義(マラルメを中心とする)の違いは明らかにされ、この二つが混同され たことは近代日本における西洋文化受容の中でも実に奇妙な事態であったことが歴然とした形で示されたように思われる。質疑応答を含めて3時間半に渡って 続いた研究会は盛会の内に幕を閉じ、あとは場所を移して、参加者は前回に引き続き、目白の街で美酒に酔いしれた。
 今回の研究会も学習院大学教授水野雅司氏の周到なご準備のおかげで実現した。水野氏にはこの場を借りて篤くお礼を申し上げたい。



第5回 研究会 (終了しました)


 
2012年度 研究会
 日 時: 2012年11月17日(土) 14:00〜17:30
 場 所: 学習院大学中央教育研究棟2階中会議室 
 テーマ: 「野生児と海―日本におけるランボー受容」
 発表者: 渋谷 豊(信州大学人文学部准教授)
 参加者: 13名

<研究会概要>
 2012年度の研究会は信州大学から渋谷豊氏をお招きし、近代日本文学におけるランボー受容について語っていただいた。渋谷氏はエマニュエル・ボー ブをはじめとする現代フランス文学の翻訳家と知られているが、他方、「日本におけるランボー受容」をテーマとした研究でパリ第4大学で博士号を取得されるなど、 比較文学の研究者としても重要な業績を上げておられる。今回の発表で、氏は「野生」と「海」のイメージをキー概念としつつ、ランボーの詩編「酔いどれ船」を分析 し、続いて富永太郎と金子光晴の作品を概観することによって、彼らがいかにランボー的な詩の世界を自らの作品の中に採り入れ、発展させていったのかについ て綿密に検証された。講演後は様々な質問が相次いだ。「野生」と「海」はランボーのイメージとして適当なものなのか。海洋文学としての「酔いどれ船」や金子の文学の位 置はどうなのか、「幻滅」という19世紀文学のテーマとの関わりはどうなのか、あるいは縁日芝居のイメージの系譜との繋がりについてなど、議論は尽きることがなかった。3時間半に渡って 続いた研究会は盛会の内に幕を閉じ、あとは場所を移して、参加者は美酒に酔いしれた。
 今回の研究会は学習院大学教授水野雅司氏、同准教授鈴木雅生氏の献身的なご協力のおかげで実現した。お二人にはこの場を借りて篤くお礼を申し上げたい。



第4回 研究会 (終了しました)


 
2011年度連続講演会
『魅惑と離脱の狭間で―近代日本、戦争、フランス文学』第2回
 
日 時: 2011年12月2日(金) 16:30〜18:30
 場 所: 東北大学国際文化研究科会議室 
 テーマ: 「福永武彦と象徴主義絵画」
 発表者: 岩津 航(金沢大学人間社会学域准教授)
 参加者: 13名


<研究会概要>
 2011年度の連続講演会の第2回は金沢大学から岩津航氏をお招きし、福永武彦の文学における象徴主義絵画について語っていただいた。岩津氏はプルースト 研究者として知られているが、他方、「福永武彦における日本文学と神話の影響」をテーマとした研究でパリ第4大学で博士号を取得された方でもある。現在、 山田兼士氏らと共に福永に関する研究グループ「昭和文学の結節点としての福永武彦―『古事記』からヌーヴォロマンまで」の中心メンバーとして活発に研究を 続けておられ、今回はその成果の一部を語っていただくことになった。福永武彦の作品に見られるゴーギャンに対する偏愛の理由は何か。また、小説『死の島』 におけるベックリンの同名絵画への明らかな言及の理由は何か。このような問いに対し、岩津氏は文学史と美術史を自在に行き来し、その該博な知識を披露され ながら、福永作品の中に象徴主義絵画が深く根付いている実態を見事に明らかにし、聴衆に感銘を与えた。講演後は福永の文学的源泉に対する質疑応答が続き、 2時間以上に渡って続いた研究会は幕を閉じた。


Paul Gauguin, Arearea (1892)     Arnold Bocklin, Die Toteninsel (1883)                



第3回 研究会 (終了しました)

 
2011年度連続講演会
『魅惑と離脱の狭間で―近代日本、戦争、フランス文学』第1回
  日 時: 2011年10月24日(月) 16:30〜18:30
 場 所: 東北大学国際文化研究科会議室
 テーマ: 「意識の夢が覚めたのちに人は戦士となるのか?―小林秀雄におけるヴァレリー受容の変遷」
 発表者: 森本淳生(一橋大学言語社会研究科准教授)
 参加者: 12名

<研究会概要>
 今回は研究会メンバーである一橋大学の森本淳生氏に東京から来ていただき、小林秀雄におけるヴァレリー受容に関する講演をしていただいた。森本氏は既に著書『小林秀雄の論理―美と戦争』 (人文書院、2002年)を上梓されている小林秀雄の専門家であり、同時にヴァレリー研究の領域でも世界的な業績を発表されている。今回、森本氏が示され たのは、初期にはヴァレリー経由で「意識」に関する深い考察を続けていた小林が、それを捨て去った後、戦争を肯定するような発言を繰り返すにいたる過程で あった。スリリングに進められる森本氏の講演に対し、聴衆からも様々な意見・質問が寄せられた。近代日本文学におけるフランス文学受容の一形態を探る極め て興味深い考察が展開されたように思われる。






第2回 研究会 (終了しました)

 
日 時: 2011年3月5日(土) 13:00〜17:00
 場 所: 東北大学国際文化研究科棟404室
 テーマ: 「堀辰雄におけるプルースト受容」
 発表者: 高橋 梓(東北大学大学院博士課程)
 参加者: 寺本成彦、坂巻康司

 <研究会概要>
 今回は東北大学大学院国際文化研究科でプルーストに関する博士論文を準備している高橋梓君が、堀辰雄におけるプルーストの受容の在り方について、幾つか の資料を用いながら丁寧に説明を行ってくれた。高橋君はもともとプルースト研究のみを続けてきた研究者であり、特に受容の問題に関心があったわけではない のだが、今回は少ない時間の中で意義のある研究成果を披露してくれたように思われる。今後の発展を期待させる内容であった。



第1回 研究会 (終了しました)

 
日 時: 2010年9月3日(金) 13:00〜17:00
 場 所: 東北大学国際文化研究科棟404室 
 テーマ: 「日本におけるロートレアモン伯爵/イジドール・デュカス作品の受容(1927-1958)」
 発表者: 寺本成彦(東北大学国際文化研究科准教授)
 参加者: 寺本弘子、キム・ヒョンス、坂巻康司

 <研究会概要>
 記念すべき第一回研究会は東北大学国際文化研究科の寺本成彦氏の研究発表によって始まった。寺本氏はロートレアモンの研究者として世界的な業績を既に発 表しておられるが、同時に近代日本文学にも強い関心を抱いておられる。特に寺山修司におけるロートレアモンの影響については、既に国際雑誌にも論文を掲載 されているなど、既に比較文学的な研究業績も持っておられる。今回は日本におけるロートレアモンの受容がいかなるものであったのかについて、氏は過去の様 々な研究に依拠しつつ、詳細な発表をしてくださった。恐らく、第二弾の研究発表が予感される、実に興味深い研究発表であった。



今後の研究会予定

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